【リアル脱出ゲーム】相席の功罪
リアル脱出ゲームに興味あるけど、やったことはない…という人は少なくないと思う。しかし、リアル脱出ゲームに興味のある人はどちらかといえば(俺も含め)陰の者が多いだろう。日本でもっとも有名な常設型リアル脱出ゲームの店舗を運営している会社と言えばSCRAPだが、今回は友人2人と一緒にSCRAPのリアル脱出ゲームに行き、相席公演となった時の話をしていきたいと思う。
結論から言えば、初心者に相席公演はおすすめしない。
- 公演の概要
- SCRAPの謎解き
- 神速の2人組
- 相席という名のキャリー
- まとめ
公演の概要
- 公演名:「探偵博物館シャーロックミュージアムからの脱出」
- 料金:1名3500円~
- 参加人数:1チーム最大5人
- 体験形式:ホール形式
- 所要時間:約120分
以下公式HPより抜粋
「探偵諸君、ようこそシャーロックミュージアムへ!」
ここは古今東西の探偵にまつわる展示がされている秘密の博物館。
新米探偵であるあなたは、そこで行われるある試験へと招待された。
それは憧れの名探偵たちが試験官を務める、探偵協会に入るための登竜門。
はりきる参加者たちが問題を解いていく中、事件は起こった。
「キャ---------!!」
青ざめる学芸員、慌てる警備員。
そこにあったのは、1つの死体だった。
完全封鎖された博物館で起こった殺害事件。
容疑者は試験官を務めていた7人の名探偵。
被害者はなぜ殺されたのか?
犯人は誰なのか?
探偵道具を使って事件の真相を導き出し、制限時間内に解決せよ。
SCRAPの謎解き
リアル脱出ゲーム、というかこの手の謎解き全般に言えることだが、かなり作り手のカラーが出ることが多い。SCRAPの謎解きでいえば、一つ一つの謎は単独で完結するように見えて、定期的に他の問題に連動した問題が出ることが多いし、何よりも時間制限がかなり厳しい。その意味で、制限時間の設定があるSCRAPの謎解きに参加する場合には、かなり高速で謎を解いていかないと時間切れになりやすいという特徴がある。
ということに、この公演に参加して気づいた。
神速の2人組
さて、俺はそのとき、友人2人と来たのだが、その友人2人はリアル脱出ゲームは初めて。どきどきしながら、その公演に参加したと思う。ホールの入り口で受付を済ませ、案内されたテーブルに向かうとすでに2名の男女が先についていた。
「こんにちは!」と快活に挨拶されたので
「こんにちは~よろしくお願いします~」と社会人らしく当たり障りのない挨拶を返す。公演開始まではしばらく時間があったので適当に雑談。
「リアル脱出ゲームにはよく参加されるんですか?」と聞くと、
「そうですね…8回くらいですかね」
「お~!それは頼もしい!私は2回程度ですし、友人2人は初めてなんですよ」
「そうなんですか!一緒に頑張りましょうね!」
そんな感じであいさつをしていると、いよいよ公演開始。
そこから、俺と友人2人、そして、その男女2人で順調に謎を解いていった…
なんてことはなかった。
相席という名のキャリー
公演が始まるとその2人組は目の色を変えて、猛然と謎にとびかかった。まるで飢えた獣のようなその迫力に圧倒されてしまう。高速で資料を読み上げ、謎を解き、どんどんどん先に進んでいく。さっき言った通りSCRAPの謎解きは時間がない。だからこそ、この2人組の行動は正しく、ついていけない俺らが悪い。しかもSCRAPの謎は連動する。一度謎解きの波に乗り遅れると、後は流されていくだけだ、
ということで、早々に振り落とされた俺たち3人は、謎をどう解いたらいいのか、どの謎の知識を使って今の謎を解けばいいのか、今何をしようとしているのかも大してわからないまま、謎解きに成功しリアル脱出ゲームをクリアしたのだった。
まとめ
さっきも言った通り、ついていけない俺たちが悪いのだが、それでもクリア後に残った感想は、「楽しかった」ではなく「あの2人すごかったね」と「なんかよくわからないまま脱出しちゃったね」であったことは否定しようのない事実だ。
この経験から得られた教訓は2つ。
- SCRAPの相席公演(特にホール型)は、謎解きがあまり得意でない人や初心者にはおすすめしない。街歩き謎解きや館内周遊型からスタートしよう。
- 相席のある公演を選ぶ場合には、謎を解く喜びも、謎を解けない悔しさも味わえない可能性をちゃんと考慮しよう。
謎解きはクリアという結果が欲しいのではなくて、クリアまでの過程を楽しむものだ。
相席公演だと、その過程を楽しめないかもしれないことを十分に注意しておかないと、俺たちみたいに3500円もったいなかったな…という気持ちになっちゃうかもしれないぞ!