フォアハンドの話~初級~
フォアハンドのフォーム
スクールで習うイースタングリップ(グリップの広い面(ラケット面があるところ)に人差し指の付け根がくるやつ)だと、掌・手の甲とラケット面が一致するが、これは卓球の持ち方に近い。
そのため、フォアハンドは卓球のフォームをベースに考えることができるので、初級レベルであれば個人的にはそこまで苦労しなかった。卓球は基本打点を落とさない限りは、オープンスタンス(ボールの軌道に対して垂直に近いスタンス)で打つが、テニスのスクールではスクエアスタンス(ボールの軌道に対して並行に体を入れるようなスタンス)でのフォアハンドを習うため、そこは最初戸惑ったが…(なお、初心者はスクエアスタンスで打った方がいい気がする)。
卓球のフォアハンド(右利き)の基本的なイメージは、
- ニュートラル(肘は腕で90度を作る(小さく前ならえのイメージ)。脇腹と肘の距離は握りこぶし1個分くらい)
- おへそを右足の方に向ける(右足が外側に開かないように母指球に重心を乗せるイメージ)+右手は脱力したまま体の回転と一緒に右に回ってくる(握りこぶし1個分は変えないorフォアドライブを打つイメージで面を下に向けてテイクバック)+左手はボールをつかむように出して狙いをつける
- おへそをニュートラルに戻す+右手は遅れて引っ張られてくるが、軽く頭の近くに卓球のラケットヘッドが来るように振る
だった(もう10年以上前の記憶だが)。
テニスもこれに近いイメージで体を使うことができると思っている。ただ、テニスラケットの方がはるかに大きく重いので、③のひねり戻しだけでは微妙(というか脱力してひねりもどしで持って来ようとすると、ラケットの重さに引っ張られて手首が背屈しすぎるので、初心者はおそらく面が作れないし、手首がぶっ壊れる)なので、
- ニュートラル(右手イースタン+反対の手でシャフトを持つ)
- おへそを右足の方に向ける(右足が外側に開かないように母指球に重心を乗せるイメージ)+右手は脱力したまま体の回転と一緒に右に回ってくる(握りこぶし1個分は変えない)+左手はボールをつかむように出して狙いをつける
- 使った空間を利用するように肘を前にスライドさせながらインパクト(この時、肩・肘・腕でできる角度は変えない。テイクバックの時にできた手首の背屈(腕を前に出して指が上を向くように手首を動化した状態)は少し固定するように意識する)
- インパクト後肘を止める(ラケットのヘッドが半円を描くように自分の肩のほうに持ってくる。左手で物理的に止めるとイメージがつかめるかも。手首の固定はインパクト後解除する(背屈をさせ続けるとおそらく体の前でラケットが止まる)。)
ということでとりあえず整理している。おそらく③で手首の背屈で固定すると面が安定する代わりにフラットの打球になるし、スピンで入れたいようなときには固定しすぎない方がよいのだろうが、少なくとも最初はこれでいいような気がする。
上半身のフォームはまずこれでいいとしよう。
ここに下半身の動きを加えると、オープンスタンスで打つ場合は、
【オープンスタンスでのフォアハンド】
- ニュートラル(右手イースタン+反対の手でシャフトを持つ)
- 右足をボールの軌道に近づけながら、おへそを右足の方に向ける(右足が外側に開かないように母指球に重心を乗せるイメージ)+右手は脱力したまま体の回転と一緒に右に回ってくる(握りこぶし1個分は変えない)+左手はボールをつかむように出して狙いをつける
- 使った空間を利用するように肘を前にスライドさせながらインパクト(この時、肩・肘・腕でできる角度は変えない。テイクバックの時にできた手首の背屈(腕を前に出して指が上を向くように手首を動化した状態)は少し固定するように意識する)
- インパクト後肘を止める(ラケットのヘッドが半円を描くように自分の肩のほうに持ってくる。左手で物理的に止めるとイメージがつかめるかも。手首の固定はインパクト後解除する(背屈をさせ続けるとおそらく体の前でラケットが止まる)。)
これに対し、スクエアスタンスで打つ場合は、
【スエアスタンスでのフォアハンド】
- ニュートラル(右手イースタン+反対の手でシャフトを持つ)
- 右足をボールの軌道に近づけながらおへそを右足の方に向ける(右足が外側に開かないように母指球に重心を乗せるイメージ)+右手は脱力したまま体の回転と一緒に右に回ってくる(握りこぶし1個分は変えない)+左手はボールをつかむように出して狙いをつける
- 左足で前に踏み込む
- 使った空間を利用するように肘を前にスライドさせながらインパクト(この時、肩・肘・腕でできる角度は変えない。テイクバックの時にできた手首の背屈(腕を前に出して指が上を向くように手首を動化した状態)は少し固定するように意識する)
- インパクト後肘を止める(ラケットのヘッドが半円を描くように自分の肩のほうに持ってくる。左手で物理的に止めるとイメージがつかめるかも。手首の固定はインパクト後解除する(背屈をさせ続けるとおそらく体の前でラケットが止まる)。)
となる。よく言われる1右足、2左足、3スイングの1,2,3のタイミングを意識するとよい。
打点
次に打点(ラケットとボールをぶつける位置)だ。
打点は、前後の距離感についてはスクエアスタンスなら踏み込んだ左足の横でとる、左右の距離感については自分のラケットの位置を意識してちゃんと真ん中でとらえられる位置でとる(左手を使って距離感を測る)ということになる。
オープンスタンスなら、(今の私の理解では)体勢を崩さず力の入る範囲で体の右斜め前としかいえない。
高さ
初心者にお勧めされるのは、基本的にはボールがバウンドしてバウンド後最高到達点に達してから、下に落ち始めたタイミングでとらえることだろう。じゃあ、具体的にどのへんだということだが、上記のスイングフォームで自然に振っている位置が、おそらく自分が振りやすい高さなのだと思う。
この下に落ち始めたタイミングで打つ場合は、しっかりと下から上にふることになる。ボールの軌道とスイング軌道が一緒になるように振れば、基本的にはボールは素直に飛んでいくと思う。あとは面をどう作るか次第。
まとめ
別に解説記事でもなんでもないが、自分の思考整理のために初級レベルでのフォアハンドを考察してみた。高さに関しては、横着して高い打点で打とうとすると、良くミスるので、自分でもちゃんと打点を落として打つ方がいいのかな、という気もしなくはない。
最後に、Youtubeでまず参考にした松尾プロの動画を引用しておく。この動画でテニスのフォアハンドの最初の基礎の基礎を理解できたと思っている。